息子は現在10ヶ月、上下の前歯が生えています。離乳食も食べているし、歯のお手入れはどうしたらよいのか よくわかりません。 ガーゼでふいてあげるとか、いろいろな情報はあるのですがいやがってやらせてくれないことの方が多いのです。 保育園に行ってるので、毎食後ということもできず、結局、夕食後か夜寝る前にちょこっと乳児用の歯ブラシ(指サックのようなもの)でやらせてくれるときだけ、気休め程度にお手入れしていますが、 正しいお手入れの方法を教えてください!!! |
生まれてから1歳半くらいまでは、口の機能は劇的に変化していきます。 食べること(咀嚼機能)としゃべること(発音機能)が同時に発達します。 この機能の発達に伴い、歯も生え始め口も大きくなっていきます。 この時期では、歯がまったく生えていない場合は、当然ですが歯ブラシなどは不用です。下の前歯だけが生えている頃も不用です。たっぷり出る唾液の為に、虫歯には殆どなりません。 1才を過ぎて上の歯が生え始める頃から、段階的に歯磨きなどの習慣を身につけるように行なう必要が出てきます。 1才未満で、虫歯になることは殆どありませんが上の前歯が生えてくる頃からは、虫歯になりやすくなります。 また、就寝時の哺乳習慣の継続は1歳くらいから、節度あるものしていく必要がありますし、甘味料や酸味のある、飲料を哺乳びんで与える習慣は、この頃から、控えられたらいいと思います。 さて、10カ月ころの、上下の前歯が生えている頃の、具体的な口腔内手入れ方法についてですが。 この頃は、よだれが大変多くなります。 この現象は、離乳もそろそろ始まり、子供自体が食事に対して積極的になってくること、歯が生える等、口の中の状態が急速に変化してくること、精神発達上 口唇期と呼ばれる時期で、なんでも、口の中に入れて感覚を確かめようとする時期なので、これらの刺激により唾液分泌が活発に促進されます。 しかし、舌の動きをコントロールする、神経系が未発達な為に、上手に飲み込むことが出来ません。したがって、絶えずよだれが垂れてくるようになります。 下の前歯に付着する乳や、離乳食の残骸は、きれいに唾液(よだれ)によって洗浄されています。この時期に、歯ブラシなどを使うと、歯茎を傷つける恐れがあり、また、子供は、舌で押し出すなど。歯磨き自体が苦痛を与え、その後、歯磨きをいやがる動機を作ってしまいます。 小さい目の歯ブラシを、口の中に含ませ、感触になれさせるなど、後の歯磨きに対するトレーニングを始めてください。 この時期では、湯冷ましを飲ませたり、ガーゼで拭くくらいで十分です。 上の歯が生え始める10カ月になりますと。上の歯に対しては、唾液による洗浄作用は働きません。したがって、上の歯についた汚れや取れにくくなります。 1日1回程度歯ブラシで、歯を磨いてあげてください。このとき、前述の時期に歯ブラシを口の中に含ませるトレーニングを事前にしておくと、比較的スムーズに磨かせてくれるようになります。 歯ブラシによる歯磨きは、寝る前などの機嫌の悪い時はなるべく避けて、夕食後のご機嫌の時に、短時間で済ませることがポイントです。 目的は、歯ブラシで、きれいにすることよりも、むしろ歯磨きに慣れさせていくことを目標にしてください。 一番してはいけない事は、ごしごしと力を入れてはいけないことです。子供は、すぐに不快を訴え、拒否するようになります。 離乳は始まっても、離乳食だけでは十分ではありません。まだ、母乳やミルクが必要な時期でもありますが、夜間の授乳や、授乳させながらの就寝は避けるようにしてください。寝ている間は、唾液分泌量が減少する為に虫歯を作りやすくなります。虫歯や歯垢は、寝ている間に増えていくと考えてください。歯ブラシよりも、こちらの方が重要です。 目安として、夜間の授乳は10カ月頃までに、母乳や哺乳ビンの使用も1歳頃をめどに、卒業できるようにしてください。 あとは、当たり前のことですが、その頃から、食生活リズムと昼夜の生活リズムの安定を家族ぐるみで行なってください。子供にリズムの安定を押し付けても、家族がそうでない場合は、なかなか、リズムが安定しません。 ひいては、乳児の食生活リズムが安定せず、口腔内環境を悪化させる遠因を作ることになります。 |