歯科検診のレントゲンの結果、銀で詰めてある下奥歯、その銀の下が虫歯になっていると指摘されまして、治療後新しい銀に詰め変えて頂きました。
現在、3週間を経過しようとしていますが現在も水、湯等にしみます。
担当の先生にも相談したのですが2ー3日で治まるとか2ー3ヶ月かかるとか、
返答が随分違うもので不安です。
 
もう少し、様子をみてよいものでしょうか?この様な状態は異常な事ではありませんでしょうか?
 

虫歯の治療は、虫歯菌によって、感染を受け象牙質などの構造が破壊されている部分、破壊されていないが感染が考えられる部分(一見健康に見える象牙質)を全て除去した後に、金属修復物(インレーなど)で修復する場合と、修復部分が咬合に影響を受けない場合は、セメントやプラスティック素材などで修復します。
この場合、補綴物は、神経や血管の詰まっている歯髄という部分に接近します。特に金属補綴物は、象牙質に比べて熱伝導率が高く、熱刺激は象牙質よりも早く伝達されるために過敏になります。
 
治療直後から、そのような、熱いものや冷たいものに反応する場合は、次のことが考えられます。
 
この、熱伝導率の差によって、熱刺激が過敏に伝達されることにより、歯髄内に急激な興奮が起こり、血液が集中し充血してきて神経が常に圧迫を受け痛むケース。(知覚過敏状態)
 
通常、この修復物の下の薄くなった象牙質を、補強する形で2次象牙質が構築されてきて、知覚過敏症状が緩和していきます。数ヶ月かかることもあります。
この場合は、このような不快症状が少しずつ和らいでいきます。
 
いつまでたっても、この不快症状が継続し、ひどくなっていく場合は注意が必要です。
 
おおむね、この充血のレベルは、冷たい刺激だけに反応し、熱い刺激に反応しない場合は軽いですが、熱い刺激にも反応するようになると、なかなか、症状が改善することが困難になってきます。日常生活に支障をきたす場合は、神経を除去し苦痛を取り除く場合があります。
 
虫歯治療後は、何の症状もなかったのに、後日同様の症状が出てくる場合は、すでに、歯髄までに虫歯菌の感染のあった可能性があります。(虫歯菌の感染の除去の取り残し)
 
しかし、虫歯菌の感染が、歯髄に及んでいるかどうかの判断は、境界領域では判断が極めて難しいケースがあります。
このような場合、用心して歯髄を保存しようとすると、このような術後の不快症状を招くことがあります。
 


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