○○市に住む主婦、○○と申します。現左、左下の奥歯4本の入れ歯を作って もらう為に市内の歯科医に通っています。昨年の4月から通い現在最終段階に入った所です。入れ歯に作り方として、 1、入れ歯を支える為その隣りにある3本の健康な前歯3本を差し歯にする。 2、その3本の前歯の裏側に金属を取り付ける。 3、入れ歯4本を差し歯の裏側にある金属で支える。というものです。 今迄は、最終的な形のはっきりとした説明がなく、歯科医の説明から体に馴染んだものが出来ると期待していました。 しかし、最終的な形になる迄には完成した歯が、どいう形になるか、装着して違和感などを聞き改善してもらえると思っていましたが、最初の装着(仮の装着と思っていましたので)の時、歯の裏のアタッチメントが舌に当たって痛いので直してもらいたいと言いますと「それは出来ない。」と言われ歯科医と患者の相互信頼関係は崩れて来ています。 前回行った時には、「そんなに言うならこちらも忙しい体だから、差し歯のお金だけもらってお金は返すから、もうやめますか?」と言われました。「考えておきます。」と返事しましたが、今迄に支払ったお金は、差し歯とそれにつける金属のアタッチメントで約50万円4本の入れ歯に対し40万円です。 今、やめた場合、こちらとしては、健康な3本の歯が差し歯になってしまったという結果だけで、何も物を噛むと言うことでのメリットはありません。 ご相談したいのは、このように最終的に入れ歯が出来ずにやめてしまった場合、いくらお金を返してもらうのが妥当または一般的なのでしょうか?こちらとしては、支払った90万と慰謝料も請求したい所ですが、このような件は弁護士さんに受けて頂けるのでしょうか。 |
>最終的に入れ歯が出来ずにやめてしまった場合、いくらお金を返してもらうのが妥 当または一般的なのでしょうか? 自由診療は、特に入れ歯や補綴物は、完成時の成功報酬性が妥当だとおもいます。オーダーの服を作ることを考えてみてください。全然、着れないオーダーの服をいくらデザインが良くてもきることのできない服に金を支払うでしょうか? 通常、高額の場合、着手金や、完成前の段階で半額くらいをめどに2回くらいに分けた支払方法が一般的です。 医院側としても、材料費や外注費を払うので、ひやかしや、未払いを避けるための保険的意味合いがあります。 患者側からすると、完成品が納得いくものではない場合、納得のいくまで作りなおしや、修整してもらえる補償となります。 やがて、完成後、患者さんが納得できれば残りの半額を支払うシステムが一般的で、これは、他の業界における常識的支払方法ではないでしょうか? 完成段階で、全く納得できない場合は、それに対する対応をしてもらい納得できる段階で支払います。 それができない場合や、応じてもらえない場合は、全額返還してもらうのが普通でしょう。 >歯の裏のアタッチメントが舌に当たって痛いので直してもらいたいと言いますと「それは出来ない。」と言われ すでに、お金を受け取っている以上、請け負った歯科医側は、患者のニーズにこたえる義務があります。 患者側には、要求を満足できるようにしてもらう権利があります。 歯科医側がその、訴えに対し対応できないという事は、失敗もしくは、義務の放棄ということになるのではないでしょうか? いれて見て、痛いようでは使い物にならなどころか、口腔内に傷がついて医学的にも問題があります。 >前回行った時には、「そんなに言 うならこちらも忙しい体だから、差し歯のお金 だけもらってお金は返すから、もうやめますか?」と言われました。 ドクターサイドからの一方的な契約不履行の可能性があります。 この場合、さし歯についても特殊なさし歯になっているはずで、アタッチメントや維持装置がついているために、このタイプの入れ歯以外には適合しなくなります。 つまり、さし歯自体も未完成の状態ということになり、今後他院でやりかえるとしても、再びさし歯自体をやりかえなければならない可能性があります。 したがって、さし歯の料金も返還しなければならないでしょう。 オーダーメイドの服を買いに行ってできあがったところ、片方の袖が破れていて、文 句を言えば、片方の袖をもぎとって、がたがた言うなら肩そで分の費用は返しますから、御引き取りください。と言われているようなもんです。 >こちらとしては、健康な3本の歯が差し歯になってしまったという結果だけで、 これについては、患者側も了解の上で、進めたことですから、やむをえないことにな ると思います。、ミスとは言えません。 健康な歯を犠牲にするのが嫌なら、他のやり方について意見を聞くとか、尋ねるべきであったように思います。その方法だけではなく、他の選択も可能なはずですから。 ただ、歯科医師側の途中放棄と言うことは、無責任であると思います。 >最終的に入れ歯が出来ずにやめてしまった場合、いく らお金を返してもらうのが 妥当または一般的なのでしょうか? このケースでは、患者がかってに転院したというケースではなく、歯科医師側の一方的な契約破棄あるいは、契約不履行ですから、完成していない入れ歯代金の返金は当然ですし、途中になって、他の方法に流用できない形式のさし歯についても、その状態では役に立たない訳ですし、今後、すぐにやりかえる必要性もあることから、さし歯の料金いついても返還してもらう必要があるように思います。 >慰謝料も請求したい所ですが、 慰謝料を貰いたい気持は理解できるのですが、歯科医側にも、それなりの言い分が出てきて、少なくとも途中までは、暗黙の了解のまま進行し、もし問題なくうまくいっていたら、喜ぶ結果になっていたということを考えると、慰謝料は請求できないでしょう。 なぜなら、その先生ももトラブルを起こそうと思って、治療をしていた訳ではない訳ですから。 言い分についても、患者さんの一方的な話を聞いているだけで、歯科医の言い分も聞かなくては、中立的判断はできないです。 ただ、支払いについては上記のとおりで、これは、歯科に限らず世間一般の自由診療については商習慣と同じ考え方です。 契約上の問題と治療上の問題はいうことで分けて考えなければいけません。 >弁護士さんに受けて頂 けるのでしょうか。 弁護士は、金さへ払えば受けてくれます。そのための弁護士です。 しかし、裁判まで持ちこむと、せいぜい、100%損害金は戻りません。一部患者側の責任も問われせいぜい、50万円も戻れば良い方と考えてください。弁護士の弁護能力にもよります。 慰謝料は、決定的医療ミスでもない限り無理で、たとえ、認められたとしてもすずめの涙ほどです。(多分無理です) 弁護士費用は、最低でも100万円以上かかるかもしれません。さらに、勝ち取った損害金の何割かは成功報酬で払わねばならないでしょう。歯科医側の弁護士以上の能 力を持つ弁護士なら、相当な出費が必要です。 金銭的には大幅な赤字と、労力と、時間を惜しまないのなら、訴訟されればいいです。 弁護士も金次第で、動きます。弁護士と言ってもピンからキリまでいます。 結論 1.先生との関係を修復し、今のさし歯に、予定どおりの入れ歯を入れてもらい、不満な点を修復してもらう。円満解決。(これが本当は良いのですが・・信頼関係がないと難しいです。) 2.弁護士に依頼して、裁判をする前提で、話を持っていき示談に持ちこむ。(これがもっとも有利)。この弁護士は安い弁護士でも良いです。元から裁判する気はないですから。歯医者を揺さぶるだけです。 これは、先方の保険会社の弁護士も、あなたの弁護士と取引してくるからです。いきなり裁判になりません。 これが最も、あなたにとって有利な、方法です。ただ、いくらか払って弁護士を雇う必要があります。弁護士会の相談コーナー(5000円必要)で紹介を受けてください。適当に安く見繕ってくれます。 歯科の医療裁判は、けた違いに賠償額が安いこと、慰謝料も医科とは一桁も二桁も違うこと、患者側に立って弁護できる、歯科の専門知識を持った弁護士がいないこと、歯科医側のトラブルに関する備えが万全であり、歯科医側にはプロの歯科専門弁護士がいること。 歯科矯正や、審美歯科、インプラントなどの医療裁判のように明らかに、ミスがわかるようなケースは別ですが、一般歯科ではわかりにくいなどの理由によって、現在では圧倒的に患者側が不利です。 示談で手を打たないと、それから先に勧めてしまうと、患者側は弱いです。示談までは患者有利と考えてください。 このようにならないように、しっかりとしたインフォームコンセントのできる、歯科医を選ぶことが大切です。 |