実は、友人の知人(30代・男)が数年前、審美歯科による歯の矯正(前歯2本を削ってセラミックを被せ、きれいな歯並びにしたそうです)を行ったそうなのですが、その後歯の噛み合わせが悪く、顎関節症・偏頭痛・肩こり・背骨の歪み等、の症状が現れ、精神的にもダウンしてしまいました。そのため、他の歯科医院をいくつかあたって改善を試みたそうなのですが、症状は改善されず、終いには医院から「歯の治療が原因ではなく、精神的な問題だ」と精神科を紹介されたそうです。 確かに現在の状況は、ノイローゼ気味で精神科でカウンセリングを受ける等しているようなのですが、元々の原因は歯の矯正に起因しているのではないかと思われます。ただ、「様々な精神的障害は歯の矯正の誤診にある」などと言うのではなく、そういったトラブルは多かれ少なかれ存在するのか?どういった対応をすべきなのか? ご助言をいただければ幸いです。本来は審美歯科により、「背骨の歪みがとれた」とか「きれいな歯で就職活動も好印象」のはずが、当人はまったくその逆になってしまいました。良心的な歯科医が大部分を占める中、残念ながらそうでない歯科医もいるのが現状で、無免許の形成外科のトラブル等がニュースになったこともありました。 医療事故調査会事務局、医療消費者ネットワークMECON、ささえあい医療人権センターCOML等に問い合わせてみるべきでしょうか? |
審美歯科や矯正治療後に、十分な噛みあわせの調整ができずに、顎関節症に陥るケースはしばしば報告されています。(多いです) 多くは、技術が未熟な審美歯科医が、治療を急ぐ余りに噛み合わせが狂ってしまうケースや、矯正では、治療方針そのものミスの指摘されています。 また一般治療では、十分に噛み合せを配慮しない技工物のセット、日本では、患者が、補綴物に違和感を感じて訴えても、まともに調整されず、古くから歯医者の使う天下の宝刀、「そのうち慣れます」といわれ、補綴物に体を慣らしていくという習慣があり、患者も慣れっこになっていたりします。(大工のような歯医者が多い) 私も以前、歯医者の治療で、両側性の顎関節症になった経験があります。(その当時は、歯科と関係が無く、専門知識が無いため気が付かず、こんなものかな・・とか軽く考えていました。これは、無理やり勧められた自由診療でした。その後保険でやり直した結果完治しました。) ある意味で、顎関節症は「医原性疾患(お粗末な治療によって引き起こされる病気)」と呼ばれ、最近は社会問題化してきています。 これからの、詳しいレポートは 1996年双葉社発行 油井香代子著「歯科医療ミスの恐るべき実態」に詳しく報告されています。是非読んで見て下さい。 顎関節症は、あなどっていると大変なことになります。 開口障害・偏頭痛・肩こり・背骨の歪み・ついには、歩行困難に陥り、まったく歩けなくなることもあります。最終的には精神まで犯され、心身症に陥るケースもあり、友人の状態はかなり重症であることが考えられます。 前述のレポートでは、T歯科医院で奥歯1本の治療をしてもらったところ、噛み合わせが低く、顎関節症になり食事ができなくなったケースが報告されています。 T歯科医院に改善を求めたところ投げ出され、その後3人の歯医者を点々としましたが、改善せず、ついにアメリカに18回渡り治療された主婦の話が載っています。 T歯科医を訴える訴訟をおこし、10年後、和解金1800万円で解決しています。 参考にしてみてください。その経過について詳しくレポートされています。 また、その他のケースについてもたくさん紹介されています。 現在の御友人の場合は、事態は深刻で、まずは顎関節症を治療することが先決であると思います。放置しておくともっと深刻な事態に陥る可能性が高いです。 並行して、最初に受けられた審美歯科医に状態を訴え改善を求めることと、裁判を起こす準備をされたらいいでしょう。判例があるので、十分勝つ見こみは高いと考えます。 私なら、絶対に訴訟を起こします。 >医療事故調査会事務局、医療消費者ネットワークMECON、ささえあい医療人権センターCOML等に問い合わせてみるべきでしょうか? それでもいいですし、このケースでは損害賠償額も大きいことが予想されるので、いきなり、弁護士に依頼されてもいいとお思います。 医療裁判に詳しい弁護士はメディオ(医療事故市民オンブズマン)から、紹介してもらったら良いでしょう。 裁判すると10年以上かかる可能性もあり、早期にうちに家庭裁判所の介在により示談・和解された方が良いでしょう。 最近は、審美歯科やインプラントがらみの裁判で、たくさんの勝訴事例の判例がありますので、有利になると思います。 一度メディオホームページをご覧ください。 |