こんにちは。
私は21歳の大学生(♀)です。 実は、一週間くらい前から味覚がほとんどありません。 特に、甘味がほとんど分からないのです。 でも、すべての食べ物の味が分からないのではなくて、ヤクルトのようなジュース類やこしょうのような辛いもの等、一部は分かるようです。 あと、私には彼氏がいるのですが、彼氏も同じような症状が出ているようです。 病院に行ったほうが良いのでしょうか? 病院に行くとしたら、内科かなんかで良いのでしょうか? |
突然に味がなくなる場合、いくつかの理由があります。 血液中の亜鉛濃度が急激な低下を起こすと「突発性低亜鉛血症」を起こします。 血液中の亜鉛濃度が低下すると、味覚がわからなくなり、一部の強い酸味や辛味だけしか反応しなくなります。 よく似ていますが、「亜鉛欠乏症」でも、味覚障害がおこります。これは、家族性に発生することが多く、先天的な亜鉛欠乏症を言います。 「亜鉛欠乏症」と同様なケースで、後天的(非遺伝的)な亜鉛欠乏の場合は、「亜鉛欠乏症候群」があります。 いずれのケースでも、味覚の障害以外に、口腔周囲や、鼻腔部、肛門周囲などに、脂漏性皮膚炎ないしは、乾癬様皮疹(水泡、びらん、かさぶた状のできものなど)ができたり、口内炎や舌炎、脱毛、下痢などいろ色な症状が多発する症候群になり鑑別できます。 また、全身の病気や状態と関連して起こる場合として、感冒性疾患、あるいは、放射線療法を受けて味覚に関連する神経に障害を受けても起こります。 また、薬物の副作用としても起こることがありますが、この場合舌表面に異常な色素沈着が見られたり、黒色の舌苔を認めます。 欲求不満や、心理的葛藤によって、不安な気持が無意識に味覚障害として現われることがあり、この場合は「ヒステリー性味覚脱出症」と呼ばれています。 また、味覚を司る神経が大脳内部で損傷を受けた場合も、、味覚障害は発生し「神経性味覚障害」と呼ばれていますが、この場合は、味覚が鈍りますが、味覚は、他の感覚で補われてしまうことが多く、味覚障害のみに限って単独で自覚される事は少ないです。 以上から、考えられるのは「突発性低亜鉛血症」の疑いで、彼氏と一緒に大学病院歯科口腔外科を訪ねて、味覚障害という主訴で受診してみてください。血液検査を受ける必要があります。 (参考)無断転載ですー差し支えのある場合は、削除します。御連絡ください。 引用元 http://www.iwate.med.or.jp/kenkouzoushin/38/mikakushougai.html 県民のための健康増進情報/耳鼻咽喉科領域
私たちは料理を口にしたとき、みた目、におい、口当たりそして味が総合的に情報が脳に伝わっておいしいと感じます。そのうちでも味覚は重要な役割を担っているのはいうまでもありません。 味覚には甘み、塩味、うま味、酸味そして苦みがあります。甘みは砂糖をはじめとした糖質を判別して感じる味です。塩味はナトリウムなどのミネラル分を判別して感じる味です。そしてうま味は様々な種類のアミノ酸(グルタミン酸など)を判別して感じる味です。つまり、私たちが甘いものや塩味がついたもの、うま味の強いものをおいしいと感じるのは、それは生きるために必要なものだからです。それとは逆に警告という意味が隠されいる味もあります。酸味は水素イオンを判別している味です。そもそもこれは食べ物が腐った味なのです。苦みもまた警告の味です。植物にはアルカロイドなどの毒が含まれることがあるからです。しかし、人は酸味や苦みがあっても腐っていないことや毒がないことを経験的に知るようになってむしろそれを楽しむようになってきました。 耳鼻咽喉科領域の聴覚、嗅覚、味覚などの感覚は、外界からの情報を収集して私たちを危険から守っています。現在それらの感覚を酷使していろいろな感覚障害をおこしています。その中で味覚は視覚や聴覚とは違って、社会生活に直接支障を及ぼさないため、あまり重要視されていませんでした。しかし、近年の高齢化社会、ストレス、生活様式の変化などから味覚の異常を感じている人は増えてきています。まさに味覚障害は現代病であるといえます。 味は舌やのどの奥に広がっている味覚のセンサーである味蕾で感じます。味蕾は花のつぼみの形をした微小な器官で、味蕾にある味細胞と呼ばれるものと食物の成分とが鍵と鍵穴のような関係で反応して味を感じる仕組みになっています。この味蕾から神経を介して脳に味が伝えられます。味覚は他の視覚、聴覚、嗅覚に比べて、最も老化しにくいといわれていますが、それでも高齢になると味蕾の数は1/2から1/3に減少し、味が濃くなりやすい原因といわれています。
◎味覚障害の症状 味覚減退……… 食物の味が薄く感じる 味覚消失……… 味が全くわからない 自発性異常味覚…何も食べていないのに、いつも苦い味がする 悪味症………… 食物が何とも表現できないいやな味になる 異味症………… ある食べ物や飲み物の味が本来の味と変わった味がする 解離性味覚障害…甘味だけがわからないと訴え、検査でも甘味のみ傷害されている
◎味覚障害の原因 味覚の原因は、不明の点もありますが、多い順に食事、薬物、全身の病気、ストレスがあげられます。 (1)食事の内容による味覚障害 最近、亜鉛などの微量元素が味覚に重要な関わりを持っていることがわかってきました。 亜鉛は必須微量栄養素のひとつです。普通の日本食をちゃんと食べても亜鉛摂取量は諸外国に比べて少ないのに加えて、偏食、朝食抜き、ファストフードやコンビニの弁当で食事を済ますという食生活が習慣になると亜鉛欠乏症になります。コンビニなど工場生産の食品は清潔さを追求するあまり、本来摂取しなければならない成分まで取り除いてしまい栄養学的には欠陥食なのです。また、激辛好みは味蕾を消滅させる危険性があり、無理なダイエットも味覚障害の原因になります。日本には亜鉛の市販薬はありません。亜鉛を多量に含む食品(蠣、魚卵、緑茶、卵黄、海草、玄米、椎茸、ゴマ、小魚、大根やカブの葉など)をとるようにしましょう。 (2)薬剤による味覚障害 最近注目されてきたのは薬による味覚障害です。降圧利尿剤・解熱鎮痛消炎剤・抗ヒスタミン剤・ペニシリン系を中心とした抗生物質・制ガン剤・副腎皮質ホルモン剤などの 長期連用・併用で尿に多く亜鉛が排出されるために味覚が障害されることがあります。 投与中止で味覚は元に戻りますが、回復に時間がかかることもあるようです。 (3)全身の病気による味覚障害 溶血性貧血・糖尿病・胃切除・肝不全・その他の肝疾患・ネフローゼ・透析・腫瘍・膠原病・内分泌機能低下などの全身の病気で味覚障害がおこります。また、妊娠や火傷も味覚障害をおこすといわれています。 (4)口腔の病気による味覚障害 舌の病気である舌炎や舌苔(ぜったい)・口内乾燥症・かぜによるのどの病気でも味覚障害をおこします。また、かぜによる嗅覚障害に続く味覚障害は風味障害として現れることが多いといわれています。 (5)心因性味覚障害 うつ病・ヒステリー・ストレスなども味覚障害をおこすといわれています。しかし、うつ病は抗不安薬や抗うつ剤を常用していることから薬物による影響も見逃せないという意見もあります。
◎味覚の検査 ━ 障害の程度と障害の部位を評価します 味覚ディスク検査:甘味・酸味・塩味・苦味の4味を様々な濃度でしみこませた濾紙を舌の上において、各々の味に対する味覚障害の程度を調べます。 電気味覚計 :舌に電極をあて電流の強さを変えて、かすかな電気刺激で金属味の有無を調べます。 舌の部位によって味覚の神経に違いがありますので、この検査によって障害の場所の診断が可能です。中枢の障害が疑われるときはCTスキャンやMRI検査が必要です。
文字通り「味気ない生活」にならないためにも豊かな食生活をおくりたいものです。
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