さし歯をした所の歯茎が赤黒くなっているのですが、これは仕方がないのでしょうか? 歯磨きに気を付ければ直るのでしょうか? |
その着色は、歯磨きによっては、決して改善されません。 外来性の色素沈着と呼ばれているものです。 さし歯は、金属の支台に金属のかぶせもの(クラウン)をかぶせます。 この場合、厳密には、これらを、構成する金属体が直接歯茎の組織にに接触することになります。 歯科材料の用いられる合金はには、微量の水銀、鉛、銀などが含有され、歯肉などの接触部分ではこれらの金属がイオン化して、重金属が吸収されます。 その場合、褐青色、灰黒色の色素沈着が見られることがあります。ちょうど、かぶせの、歯茎との境目のラインに沿って色素沈着します。 金属の吸収が無くなると、やがて退色していきます。 これらが審美的問題となる場合は、これらの、原因となっているかぶせたさし歯を、はずして、重金属の含まれない貴金属(純金)や、もしくは、金属を使わない補綴物(オールセラミック)などに、変えるといいでしょう。 ただし、現在のところ、これらの素材は、保健適用外になっています。 あと、色素沈着を脱色する方法がありますが、完全ではありません。原因となる、金属と接触している限りまた、色素沈着を繰り返します。 ただ、医学的に、これらの色素沈着が有害になることはありません。 したがって、歯磨きでは、改善されないのです。 |