口臭の種類
ここでは、口臭を、従来の報告や学術的報告をベースにして、日ごろの口臭外来の実際から得た知見を加味し、口臭の概念について私独自の分類を試みました。 |
口臭 | 人が会話や、呼吸をした時に出される息を、他人が不快な臭いとして、感じた場合を口臭と言う。 (これまで、多くの解説書が、口臭と定義しているものです) さらに私は、他人には感知されないが、自分自身が、実際に感じてしまう、自身の口腔内から発生する臭いも含めます。 |
口臭の分類 |
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自臭症と 口臭恐怖症 (私見) |
多くの「口臭外来」治療において、口臭測定器において陰性で、他覚的口臭を認めず、通常の歯科的処置で改善を認めないケースは、心因的要因の「自臭症」と分類されてきた。 「自臭症」の診断を受けると、通常内科での精密検査後、心療内科や精神科での治療が行われることになるが、多くは改善していないのが、実態です。 実は「自臭症」と診断された多くのケースに、自分自身が本当に臭気を認知しているケースがあります。 これを「自覚的口臭」と私は分類します。本体は上記の呼気性ガス(肺胞内のガス交換によってもたらされるガス)ではないかと考えています。 「自覚的口臭」多くの場合は、呼気性ガスであると仮定すると、原因が存在し、完治させコントロールが出来ます。 アメリカにおける専門医の分類では次のようなケースが該当するとおもいます。
「口臭恐怖症」(と私は定義します。) このケースでは、自分自身が自覚的口臭または、他覚的口臭の消えたことを、治療によって認知しています。 かって、口臭により社会的疎外を受けた経験者(いじめや、姑息的いじめ)に多く、常に、相手の挙動に対し不安感を持ち、最終的に対人恐怖症、ないしは自閉的状況に陥っている人です。 「今は口臭はない、あるいは、よくわからないが、次の瞬間口臭がでたら・・・」というふうに、常に恐怖におびえます。このようなケースでは、精神科におけるケアーが有効で、精神科医との協力したケアーが必要です。 また、歯科における治療においても、精神科的アプローチを導入した取り組みが必要になります。 これは、口臭治療では先を行っているアメリカにおいても、同じような病名が付与されています。
ただ、アメリカにおいても自臭症については、はっきりとした分類がなく、分類も統一したものがないのが現実です。したがって、その取り組み方も、まだ十分に確立していません。 ただ、「自覚的口臭」と「口臭恐怖症」を区別していかないと、永久に従来の概念として、定義されている「自臭症」の病態について、明確な解釈を誤る可能性があるように思います。あるいは、治療法が確立できない可能性があります。 |