ほんだ歯科における治療手順

私がほんだ歯科「口臭外来」で取り組んでいる、治療の流れについて、説明します。
これは、現在実際に行なっているものです。
それをここで公開する目的は、「口臭」患者さんへの情報の公開と、それから、真剣に「口臭治療」に取り組もうとしていらっしゃる諸先生方の、診療上のヒントにしていただければ、と思うことです。また、専門家の皆さんのご評価を頂き、参考意見や、御批判を頂けると嬉しいです。
ただ、それぞれの患者さんごとに、治療法や、アプローチの方法はまったく異なります。
さらには、状況に応じて、新たな試みが随時追加されています。あるいは変更を加えることもあります。そのような事情から、まだ治療方法として確立していない試行的試みは、ここでは公開していません。
したがって、ここでは、治療の大きな流れと、通常実施している範囲について説明します。
研究者向け、臨床家向けへの情報として、各治療ステップにおいて、私が特に注意を払っている注意点についても述べます。参考にしてください。

少しでも、「口臭」で悩む全国の皆さんや、臨床家の皆さんにとって役に立つことがあれば幸いです。

記載内容は、経時的に更新変更があることがあります。更新日にご注意ください。
2000-09-16 更新:本田俊一


口臭治療の変遷と、現在の治療システム確立までの経緯

開院以来(5〜6年前)、歯周治療と予防歯科の一環として、歯を保存し成人病の予防を図る目的で、歯周治療を開始しました。
歯周病の訴えのなかのひとつとして、「口臭」がありましたが、歯周病を克服し、その後の継続的な管理を行うことで解消していました。

そのうち、歯周治療が終了したにもかかわらず「口臭」が残っている、と訴えてくる方、あるいは、専門管理下にありながらも突然「口臭」が出現し、その旨を訴える人が出てきました。

最初は原因がわからず困惑していましたが、いろいろと研究して行くなかで、多くは成人性疾患の前兆であったり、全身的諸問題の結果の「口臭」であることがわかってきました。口臭を治療するためにこのようなアプローチをすることは、結果として、成人病の早期発見につながっています。

やがて「口臭」そのものを主訴として来院される方が増えてきました。大半は歯周に問題があり、歯周治療と協力医による成人性疾患の克服で問題が解決できるようになってきたのですが、ここ2、3年のうちに、歯周病でもない、成人病でもない、いわゆる精神的要因による、とされた「自臭症」患者が増えてきました。

従来法では対応できず、当初、精神科ないしは、心療内科に紹介してみましたが、そこでも解決できていないことを知り、もう一度、「自臭症」について、歯科的アプローチがあるのではないかと、患者さんとともに、治療法について試行錯誤することになりました。そのうち、治療方法としては未熟であり、不完全ながらも、ケースバイケースの対応で一応成果の上がる治療システムが確立できるようになりました。

そして、その時点で「口臭外来」を設置し、微力ながらも、これまで口臭治療に尽くしてきました。



初診

内容と流れ 患者さんへのコメント ドクター向けコメント
問診 問診では、次のような項目について、対面方式で情報を収集します。
内容の深さについては、必要に応じ変更します。
私的なことを聞かれるかもしれませんが、その理由は、しばしば、日常生活が口臭に反映されるからです。またそれは、後々のカウセリングや指導の為の基礎資料となります。

  1. 生活状態の把握
    職業(具体的な仕事内容・職域・階級・規模・満足度)
    家族構成(なるべく具体的に・またその関係や家庭内状況)
    生活レベル(経済的・社会的内容に及ぶ)
    趣味

  2. 性格に関する情報
    治療成果を上げるには、本人の性格を認めて、性格にあった治療法を行ないます。
    口臭は、性格から来る性癖、感情、ストレスも関与します。

    その為に、いくつかの質問をすることもあれば、会話中の分析だけで十分なこともあります。
  3. 「口臭」に関する患者さん自身の認知・意識レベルの掌握
    現在「口臭を感じているか?
    感じているとしたらどんな感じか?
    口臭を気にするようになった経緯について
      気にするようになったきっかけは?
      いつからか?
      なぜか?
    口臭を意識する時・あるいは状況
    口臭のせいで困ること
    口臭を減らす為に努力して行っていることは?
    今までの、口臭治療の歴史
      どこで、どのような治療を受けたか?(同じ過ちを繰り返さない為に必要)
      結果はどうだったか?
      なぜ、失敗したと思うか?(成功していたら、来ないので)

  4. 口腔衛生への関心度
    歯磨き習慣の詳細
    歯磨きや口腔衛生管理の状態
    口腔内の状態

  5. 全身疾患と体調
    既往歴
    関連領域の問診・・目のかゆみや、目の乾燥、鼻の調子、皮膚の状態、不眠、喉の乾き、等、様子を見ながら出きる限り、必要に応じ、全身症状について聞きます。
    生理状態(女性の場合)ー不順・おりものの状態・不正出血など
    便通について(下痢の場合性状について)
    アレルギー

  6. 喫煙・飲酒・嗜好について−これらは、口臭と密接に関連します。
  7. 悩みについてー心理的要因としての日常的ストレスの有無について聞きます。
  8. 口臭についての意見−治療への要望や、口臭にまつわるあなた自身の意見を聞きます。
    しばしば、原因を知るためのヒントになるような意見を述べられる事があり、隠された情報の収集が目的です。
  9. その他−ケースに応じ、診断・治療上のヒントになりそうな事を聞きます。
初診における問診は、最も重要な項目になります。
ポイントとしては、どれだけ患者さんの内面や、意識レベル、統括的医療情報に接近できるかが、決め手になります。

まず、患者さんの動態や挙動・精神状態を把握し、治療への積極性(テンション)を高めていきます。

一般口臭患者はそうでもないですが、深刻な悩みを持ってこられる患者さんは、口臭外来治療をすでにいくつも経験していることが多く、医療に対する不信感と治癒したいという希望を、潜在的に合わせ持って来院されます。

その期待感を満足させ、期待に応えて行かねばなりません。

最初に信頼関係を構築し得ない限り、このような患者さんのケースについてはうまく行かないと思います。

対面的聞き取り調査によって、同時に他覚的口臭の確認も行ないます。これは、口腔内精査時にも行ないます。

この段階では、訴えを全てよく聞く必要があります。その人の抱えている問題や不満をよく聞いてあげることが重要です。

面接中に体毛・表皮・爪・顔面の吹き出物や湿疹やかぶれの有無、皮膚乾燥状態もチェックします。

消化器疾患特に、便性状は大きな参考になります。
水様便で黒色の場合・・硫化水素産生のプロテウスの増殖→腸管フローラの異常→硫黄臭の呼気性臭気・腸管由来口臭

水様便の継続→腸管におけるイオン代謝異常・・など

問診を十分に行い、緊密な接触を図ることは、それまで受診した他の口臭外来や歯科医に聞いて貰えなかった不満の解消になり、その後の治療を進めていく上で、患者さんの協力をスムーズに得られることにもなって、良い成果を上げるポイントとなります。
口臭測定 口臭測定器による、理化学試験。


複数のドクターや歯科衛生士による官能的口臭判定
口臭測定器による検査結果は、診断上の補助的指標に過ぎない事を覚えておく必要があります。たとえガスクロマトグラフを用いたとしても、たいした意義はないと思います。測定したからと言って治る訳でなし。あくまでも気休めです。

臭いの判定は、他覚的口臭の場合は第3者、自覚的口臭は患者さん自身の官能的判定がもっとも正確です。

陰性結果が出たとしても、その結果でもって患者の訴えを否定してはいけません。(判断を誤り、患者を否定する結果になる。)

口臭測定器に反映されない自覚的口臭もあるし、測定条件(測定時間、環境、心理)が異なればまったく違う値になる可能性があるからです。

陽性に出た場合は、ある程度の診断上の指標になり得ます。(これは、その後の治療の動機付けとなり得ます)
理化学検査 ハリメーター 口腔内ガスのうち揮発性硫黄化合物について測定します。(直接法)
アテイン 口腔内のウレアーゼ活性を測定し、間接的に口腔内のガスの発生の可能性を測定します。(間接法)
呼気アナライザー
(臨床消化管運動機能測定)
口臭のうち、口腔内ガスを除外した呼気ガスについて、水素濃度、メタン濃度を測定します。
H2/NH3比より消化吸収障害が予測される
おなら臭、腸内異常ガスの診断
消化管運動機能が診断可能
混合臭気測定器 吐く息に含まれるすべてのガス濃度を測定します。
官能的検査 口腔内臭気 口腔内の臭気を、鼻で直接におい、臭気の種類や強さなどについて、その認知できる距離の測定を行います。
呼気ガス・口腔内ガスの混合臭気 呼気と口腔内ガスの混合の呼気について、上記と同じ方法で測定します。
口腔内精査 口腔内精査
歯周精密検査
レントゲン検査
通常どおりであるが、粘膜病変、補綴物の状態、歯列噛み合せ、舌の状態もチェック。

同時に目の結膜の状態、(黄疸・ドライアイなど)
鼻腔内部(鼻汁など)の状態を観察する。知り得る情報は全て記録する。
唾液性状検査 5分間唾液分泌量
唾液の色調・沈澱物・液性状
緩衝能
pH
培養検査(必要に応じ)−2回目以後にも、必要性があれば実施することもある。
唾液の検査は重要項目に入ります。
多くの原因は唾液にあります。
沈澱物については、食物残渣や、剥離細胞の存在のチェックが必要。
色調では、排膿、血液(溶血)をチェック。
pHでは、採取時のpH,酸性蒸留水の添加試験でのpHの変動を見て緩衝能をチェックします。
真菌類の関与が疑われる時は、その同定と定量検査を行ないます。
顕微鏡による観察を取り入れてもいいかもしれません。
尿検査 いくつかの項目について、基礎疾患のスクリーニングとして行ないます。 尿検査では、問診ではわからない潜在的基礎疾患の有無についてのスクリーニングを行なう事が出来ます。
血液検査 尿検査結果を踏まえ必要に応じ行ないます。 血液検査では尿検査では知り得なかった、詳細なデーターを判断でき、確定診断ならびに各器官の機能の境界領域病変を知る事が出来ますし、必要ならば、協力医に対するサジェスチョンが可能になります。
血圧・脈拍・
体温
検査時における、状態の把握。
高血圧症、低血圧症のチェック
学習 上記検査が終了後
口臭についての学習を行ないます。
口臭の成り立ちと、発生要因、各検査の持つ意義についての説明
検査結果の
説明
上記学習が終了すると各検査データーの結果の報告とその意味するところ、可能性についての説明を行ないます。
視診 口腔内の肉眼的状況を、モニターを使い、ドクターと一緒に見ていきます。
その際、問題のある個所については説明を行ないます。
同時に、上記検査結果との関連性を確かめ、患者さん自身に、視診による確認作業を行っていただきます。
患者さんに、現状を認知していただくことは、口臭治療において大変重要です。
患者さん側の強い願望として、口臭の原因を知っておきたいという潜在的欲求があるからです。
なぜなら、多かれ少なかれ、原因について長い間、悩みつづけている事が多いのです。
この点を、明確にしておく事で、患者さんの心理面での負担はかなり軽減すると同時に、治癒に向かっての希望を与えます。
舌診 舌の状態を診断します。
舌苔の状態や、舌全体の状態を診断します。
舌苔の状態。白板症、黒毛舌・・
舌の形態などから、全身症状やその状態に関して、東洋医学的診断法を参考に、有意な情報を探します。
治療方針の
説明
レントゲンを含む全てのデーターの説明後、患者さんの理解度をチェックした上で、治療方針の説明に入ります。
初日は、患者さんの、これ以外の日常の疫学的データーがないために、歯周治療から開始します。
口腔衛生指導や、口臭抑制の為の各種機能訓練は、実態を把握の上、次回からになります。
歯周治療
(初期治療)
歯肉縁上歯石の全顎的除去
質疑応答 初日を終えて、これからの治療や、方針についての質疑応答を行ないます。 最初にボタンの掛け違えが発生すると、信頼関係の確立・持続は難しくなります。
したがって、質疑応答は毎回行ない、患者サイドに疑念を残さないようにします。
宿題
生活調査表
治療中は、患者さんの義務として、毎日の記録を作成していただきます。
起床時刻。歯ブラシの状況(何時頃、どんなふうに)
食事調査(どんな種類のものを具体的に、何時から何時までどういう風に食べたか?)
口臭の状況(口臭の発生時期と、詳しい状況・・どんな種類の臭いでそのくらい持続したか・・いつ感じなくなったか等)
就寝時間
その他、患者さんが伝えておきたい覚書。
これは、次回から、自宅で行なう様々な機能訓練、口腔衛生指導、
食餌療法などの基礎資料とするためと、指導内容の達成度を自分で確認する為と、口臭のレベルの自己判断を行ない、反省材料としたりするためです。


治療の大半は、患者さん自らが主体を持て行なうことが多いです。
したがって、この記録は、ドクター側に対する情報の提供であると同時に患者さんが作成するカルテの意味合いを持っています。


2回目以後の治療

2回目以後の治療は、治療間隔は7日から10日
歯周治療は継続し、その終了後も管理して行きます。
2回目から、患者さんが書かれた生活調査表を基にして、口腔衛生指導と各種機能訓練等の課題を出して行きます。
カウセリングは2回目以後は毎回行ないます。
患者さんごとに原因が異なる為に、治療内容も患者さんごとに異なりますが、大体次のような処置を行ないます。
(優先順位は、カウセリングと前回処置の再評価の結果によって決まりますが、内容は口臭の原因除去のための処置です)
毎回行なわれる必須項目 歯周治療と歯周管理管理
(治療期間中は、必ず行ないます)
治療の流れ(各項目は1診療日に1項目進みます)
  1. 歯周検査
  2. 歯肉縁上(目に見える、歯茎より上にある)歯石除去
  3. 前回の評価検査結果により必要に応じ歯肉縁下(目に見えない、歯茎の中にある)歯石除去
  4. 前回の評価検査結果により、必要に応じ、歯の根っこ回りに付着した歯石の除去
  5. 前回の評価検査結果により、必要に応じ、歯の周りの不良なポケット組織の掻爬
  6. 前回の評価検査結果により、必要に応じ、歯周外科手術(手術の種類は、病態により異なります)
  7. 最終評価検査結果によって歯周管理(専門的プラーク〔歯垢〕コントロール)や、薬物塗布

    上記3〜6の項目は、評価検査結果によっては省略され、各ステージの終了を待って7に移行します。
カウセリング 前回の生活記録を基に、口臭の変化、咀嚼習慣の改善状況、食餌療法の成果、指導項目の達成度とその評価などについて、患者さんとディスカッションを行ないます。
疑問点・不安な点について質問し、それらを解消して行きます。
今回の治療内容の目的と説明。
治療に必要な事項の追加質問。
初診における治療方針の詳細と修正個所についてなど。
次回までの、口腔衛生指導、機能訓練の目的と具体的方法
虫歯や未処置歯の処置 放置されている虫歯や、治療途中の歯の治療(最寄りの歯科医院、かかりつけの歯科医院がある場合は、依頼します)
希望により、当院でも行ないます。
必要に応じて行なわれる治療項目 口腔粘膜治療 口臭発生要因になる、口腔粘膜病変の治療
口腔外科治療 必要に応じて転移歯や、埋伏した親知らずの抜歯
各種歯周外科
噛み合せの治療 口臭発生要因になる、口腔内構造の不備への対応。
暫定的咬合調整・歯冠形態の修復
最終治療は、矯正認定医と相談の上実施します。
顎関節治療 口臭発生要因となる、不正咬合による顎関節異常の治療
舌の管理 舌苔の除去を目的として、すでに除去器具を持っている患者さんには、除去の方法を専門的に指導します。
舌機能訓練 咀嚼習慣の異常・咀嚼機能低下・唾液分泌能低下に大きく関連する舌の運動機能回復訓練
自律的唾液分泌機能促進訓練 不安、自身喪失等から起こる継続的緊張からもたらされる、持続的な唾液分泌量低下に対して、自律的に唾液分泌を促進させる訓練
咀嚼機能改善 長期にわたる、異常な咀嚼習慣の矯正
口腔機能改善訓練 口腔機能の強化のために、症例に応じたリハビリなどのトレーニング
食餌療法 食事性口臭、基礎疾患由来の口臭に対する、食生活改善、食餌療法
薬物療法 原因療法への治療過程に用いる、暫定的、移行的治療で、症状と必要性に応じ行ないます。
不良補綴物の再製 口臭治療の最終段階での仕上げとして行ないます。
口臭発生要因となっている、不良な補綴物や、義歯の改良と修復。
(歯科医の皆さんへ:補綴物の修復は、必ず、口臭が抑制された段階で行なってください。そうしないと、トラブルの原因になります。)
矯正治療 咬合治療・顎関節治療と併せて、必要に応じて専門医と相談した上で、最終治療として行ないます。
高周波治療 理化学療法の一環として行ないます。
舌神経・舌咽神経・咀嚼筋群の緊張緩和
血行促進などの目的で、必要に応じて行ないます。
レーザー治療 口臭の直接使用としての応用は、現在試行中です。
間接治療として、一般治療としての補助的アイテムとしてして必要に応じ使用します。
東洋医学的治療 東洋医学の舌診断学を取り入れ漢方による処方を行ない、他の治療と並行します。
アメリカの口臭クリニックでの治療法
California Breath Center 、アメリカ USDenTeK社と業務提携を行い、アメリカで行われている治療法や、エステの技術を導入し、必要に応じて応用します。
指導 生活指導 口臭を引き起こす遠因としての生活指導・食事指導
口腔衛生指導
実地指導

治療を進める中で、歯科医の指導下で、治療を補助することを目的として、各種薬物を配合した特製の含嗽剤を暫定的に使用し、口腔内清掃・ブラッシング・舌清掃を行ないます。

含嗽剤としては、精製カテキン製剤・各種抗生剤・各種抗真菌剤を、症例に応じ配合したものを使用します。
また、治療ステージにおいて、配合や種類を変えて使用します。

(患者の皆さんへ:口腔内の乾燥感のある方のうち、かつて甲状腺機能障害などの治療を受けた、あるいはその疑いがあると言われた方は、茶色い色をしたルゴールなどでの嗽いは、避けてください。

歯科医のみなさんへ:口臭関係の書籍や記述で、よく、ヨード製剤による含嗽を推奨していますが、これを、不定愁訴を持つ「自臭症」患者や、口腔内乾燥を訴える患者へ使用することについては、慎重を要します。口腔内乾燥を訴える患者には、高頻度に甲状腺機能障害、もしくは境界領域の機能異常を有する患者が含まれています。本人が自覚のない場合もありますので、ヨード製剤に関しては慎重な使用と指導が必要になります。
甲状腺機能障害患者へのヨード製剤の使用は、病態を悪化させます。禁忌です)


日常的口腔内管理の方法について、歯科衛生士から実地指導を受けます。また相談カウセリングに応じます。
周辺医療との連携治療 他の周辺疾患の関与が疑われる時、通常紹介と異なり、協力頂いている周辺医療機関担当医に「口臭外来患者」であることを前提とした検査依頼(通常は、異常なしと診断される場合でも、境界領域が認められるときは、口臭と言う見地からコントロールを依頼します)。
協力医と協議の上、歯科的アプローチを中断するケースと、歯科治療と平行して行なうことがあります。
協力頂く関連科としては
内科・耳鼻咽喉科・婦人科・皮膚科・小児科・心療内科・精神科



治療中治療後のサポート


定期的メインテナンス

治療を終了された患者さんに対して、専門的定期管理を行ない、再発の防止を図ります。
カウセリングと、生活・口腔衛生指導を行なっています。これは、歯周病の専門的コントロールも兼ねています。
遠隔地患者においては、メールによる、治療後の相談にも対応しています。


治療中・治療後の不安の解消

一度、口臭で傷ついた心は、なかな癒してあげる事は出来ないのですが。
患者さんに自信を持ってもらえるように、自己確認法や、精神的ケアーを行ない。不安に陥らないようにメンタルケアーと、確認作業を行なってもらいます。


また、治療中の患者さんや、すでに治療を終了した患者さんを対象に、ほんだ歯科口臭外来の患者さん専用のサポート掲示板を設置し、24時間体制で、治療中・治療後のアフターケアーを行います。


治療システム

治療は、歯科医と専門の歯科衛生士(原則として固定)により行ないます。
プライバシー保護の見地から、第2診療室を用いて、一般診療室とは別の診療室を使用します。

治療費

「口臭外来」は、「口臭」自体が傷病名でないことから、保険適用ではありません。したがって、自由診療になります。

価格設定が非常に難しく、現在のところボランティア的に非営利的に行なっています。
したがって、医院運営上の見地から、1日あたりの初診患者数・治療患者数を制限しているのが実態です。

かかる問題は、今後の検討課題です。このことが、一般診療所の「口臭」治療への取り組みの遅れの一因になっていると思います。
参考までに、ほんだ歯科の場合を紹介します。


初診時費用:5000円(大半が検査料です):所要時間 約1.5時間〜2時間
再診時費用:カウセンリング費用3000円に各種試験を追加した場合検査料(実費負担:1000円程度です。)
また、様々な関連グッズや、特殊洗口液は、配合により異なりますが1000円から3500円で、実費負担。