約1週間前からインフルエンザにかかってしまい4日間39度以上の発熱を繰り返しました。 発熱の他には、咳や鼻詰まりもありました。 今は熱は下がりましたが、舌に白い苔の様なものがびっしり付着して味が解らなくなりました。 もしくは、味が変に感じてしまいます。 おそらく、免疫力が低下して日和見感染したものと思われますが、舌の違和感もあり、つらいです。 どうすれば、治るのか教えてください。 内科などの病院へ行けば、何か薬を処方して頂けるのでしょうか?? 熱のせいで胃腸も弱っており、食べ物をまだほとんど食べる事ができません。 少しづつ食べてみるのですが、味が変なのでますます食欲不振になってしまいます。 舌苔を無理にこすりとったりすると味らいが傷つくと言われたのですが大丈夫なのでしょうか??
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舌苔の付着状況は、一日のうちでも変化します。 また、体調や、全身疾患、食生活、生活習慣、口腔内衛生状態などの様々な要因によって常に変化しています。 舌苔の付着状態は、全身の状態の反映であるといっても過言ではありません。 舌苔の構成成分は、舌表面の上皮剥離細胞や、食物残渣がまず蓄積していき、さらに口腔内微生物の繁殖により強固になっていきます。 舌の表面の生理的活性は活発で、新陳代謝がとても盛んなところです。 正常な人には、うっすらと、平均して、亀裂や縦ジワのないきれいな舌苔が付着しています。舌の片縁から先端にかけては舌苔がなくみずみずしい状態が正常です ありすぎても、少なすぎても、ばらつきがあってもいけません。 (左写真:正常な舌苔) 体調の変化、疲れや、緊張の持続、風邪(熱性疾患)をひくなどの一時的免疫力のダウン、薬物の服用(風邪薬や抗生物質)による、唾液性状の変化、口腔内免疫の変化、ビタミンの不足による一時的代謝や、生理活性の変化・加齢・コーヒーなどの刺激物の多飲・喫煙によって舌苔の付着は増加します。それに伴い口臭をひき起こすことがあります。 過剰な舌苔が付着してきますと、やがて、中心に深い溝ができてきたり、所々に亀裂状のしわができてくるようになります。このような状態になると舌苔も頑固に付着し、舌苔の下にある味蕾の活性ももおとろえ、味覚が鈍くなったり、唾液の味が苦くなったりして行きます。 さらには、細菌類だけでなくカンジダなどの常在真菌の付着もひどくなり、慢性的な舌苔の付着を起こすようになります。(右写真:縦に溝の入った白苔) 過剰な舌苔の除去の方法ですが、歯ブラシで擦り取る方がおられますが、避けてください。多くの方は、とりすぎて舌の表面にまで傷つけてしまいます。過剰な舌苔の除去は味覚異常を引き起こすことがあります。 専用の舌ブラシやへら、を使えばいいのですが、力を入れずソフトタッチで使用してください。使用前に、よく使用説明を読んでください。 一番いいのは、濡れた清潔なガーゼで、軽くぬぐう方式です。ガーゼに着色したり、舌苔がついてくるので、除去されるのがよくわかります。 ポイントは一気に全ての舌苔をとらないようにしてください。力を入れないで舌の奥から、舌の先にかけてゆっくりと数回ぬぐう程度です。 歯磨きのあとに一日数回行なってください。くれぐれもやり過ぎないようにすることです。徐々にとることがポイントです。 まずは、充分安静をはかりインフルエンザによって消耗した体力をとり返してください。 その後は、規則正しい生活と充分な睡眠を心がけてください。 それでも、舌苔が減らない場合は、様々な原因が考えられます。 舌苔は、全身状態の反映だからです。 口腔的問題と、全身的問題がありますので、内科を受診してみてください。舌苔には漢方がよく効きますが医師の診断が必要です。 内科的問題がなければ、歯科において口腔内に問題がないかをチェックしてもらってください。
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