まめこんのおうち
卒業記念 『患者が聞いた 歯医者さんが使う怪しい用語辞典』 |
「どうですかぁ」 治療のはじめはここから始まる。 こう言われると、患者は自動的に状況を説明してしまう。 「はい、アーン」 開口呪文。 おにぎりや唐揚を食べようと思っても、痛くて開かないアゴが この呪文によってパッカ〜ンと開いてしまう。 参照:ほんだ歯科の地下室所蔵の用語集「アーンして」 「痛かったら左手上げてね」 物理的に無理。 手を上げるより前に声が出てしまう。「うがっ」 仮に手をあげる余裕があったとしても、ちょっと位では気づかない。 アシストについている、衛生士さんをひっぱたくくらいの勢いで、 思いっきり上げなくてはならない。 「まつむらぁ」 発声の主は院長。2つほど先のチェアから聞こえる事が多い。 野戦病院状態のほんだ歯科で、私のようなややこしい症例に 手を取られている松村先生の担当患者さんを代診している時に、 状況や経過の打ち合わせのため召還するために用いる。 「松村センセぇ」 これは女声、もしくは若い男性の声。 指示を仰ぐ時に用いる。 が、神経管にリーマが入ったままで、他に意識がいくのは、 ドクターサイドにはなんでもないことだろうが、患者には怖い。 「#$%@=*%@%&$#”&%」 謎の呪文。 どのような状況で発声されるか、ここでは説明を避ける。 吐息 その1 「シュルシュルシュ〜〜ッ」 院長は、歯を削っている間、呼吸を止めているそうだ。 患者がうがいをしている時に、たまった呼気を吐き出している音。 吐息 その2 文字表現不可能 やや荒い鼻息 マスクをしているので、呼吸が苦しくなるのだと思う。 しかし、耳元で継続して聞こえてくると、妙な気分になってくる。 「痛っ」のつもりの「あ゛」が、フェロモンにトッピングされ 「あぁん」てなことになってくる。 「はい、おつかれさまでした」 治療の締めくくりに使われる。 しばしば、胸元のエプロンをはずしながら発声され、 左側の紐が首にひっかかってしまうことが多い。 まれに、髪の毛が絡まっていることがあり、激痛を伴う。 |