医療機関の感染症対策の問題点
最近マスコミでも院内感染の問題は
大きく取り上げられ社会問題化しつつあります。
医科領域ではその対策についてかなり改善されつつあります。
歯科でもその対策については、憂慮されています。
歯科の場合個人の経営する小規模の診療所が主体です。
そのほとんどが、保険診療主体の診療形態を取っています。
しかし、保険診療請求のなかに感染症対策に
必要とされる経費が算定されません。
そのため、この対策費用は、医院の自己負担となります。
したがって、院内感染症対策費をかければかけるほど
経営を圧迫することとなります。
経営とのバランスシートのうえに院長の考え方ひとつで
院内感染症対策が個々の医院において実施されているのが実態です。
ほんだ歯科の場合、ほとんど患者さんの使うものを使い捨てにしています。
毎日10数名いるスタッフが頻繁にマスクや手袋を交換しています。
その経費は患者1人につき120円弱かかりますが
全部医院が負担となります。
最近では、ゴム手袋などや,紙コップなど大量に使用するものについては、
直接海外から大量に購入するなどの工夫をして対応しています。
厚生省が一般診療所や医療機関に対し対策基準を提示することと、
保険点数の裏付けが望まれるところです。