非常に難しい質問です。まず、その男性のように、周囲の人が常に不快感を持つ口臭がある場合は、本人は全くその臭気について感じることができません。周囲の人が、いかに臭そうなしぐさをしても、気にしていないので、そのようなしぐさも目に入らないでしょう。かといって、実際、不快臭によって頭痛や吐き気を感じる場合は、やはり何とかしなければいけないでしょう。 口臭の最高レベルの判定では、そのようなケースが存在します。実際に、我々も毎日のように、まじかで、官能的な検査を行う場合、臭気の種類や強さに応じてスタッフの中には、身体的な気分の悪さを訴えるケースが、非常に稀にあります。（１０００件近い症例で、数例ですが）

その方の場合は、ひどい歯周病と、糖尿病などが併発しているような、重症の病的口臭と考えられます。

本人は他人に指摘を受けるまでは、全く感じることはできないので、上司に相談され上司から、本人の尊厳を損なわない形で指摘を行ってもらうといいでしょう。同時に、その人の性格によっては、非常に神経質になってしまうことがあるので、指摘後も治療によって改善してく過程では、状態を常に教えてあげるといいと思います。とりあえず、歯科を受診することをアドバイスしてあげるといいでしょう。

通常、そのようなケースでは、家族によって指摘を受けることがあるのですが、本人がなかなか臭気レベルを認識できないために、気に留めないことが多いのです。また家族は臭気に慣れていることが多く、さほど気にならなくなってしまうケースもあります。