4.小さなむし歯はこう治す
 お口の健康ガイド

1.患者さんへお願いします
2.なぜ虫歯になるの?
3.なぜ歯周病になるの?
4.小さなむし歯はこう治す
5.なぜ歯を抜くの?
6.なぜクラウンやブリッジにするの?
7.なぜ義歯にするの?
8.なぜブラッシングするの?
9.エイズはこわくない
10.矯正治療とは?


〔“つめもの(充填)”の材料は?〕
 銀合金(アマルガム)は昔からあるもっとも馴じみ深い材料ですが、成分中に水銀が含まれているため、生体への悪影響が疑問視されていることや審美性(見た目)がよくないことやむし歯の部分だけでなく、その周りの健全な歯質の部分まで削除しなけらばならないため、あまり使用されなくなりました。
 現在はプラスチックにセラミックスを混合させたものが主流で、これはプラスチックのもつ見た目のよさにセラミックスの強度を持ち合わせています。この材料は歯との接着が可能なため、周囲の健全な歯質を削除する必要がなく歯を最小限に削る治療ができます。また、前歯と奥歯の両方に使え、見た目も天然歯と変わりません。

〔レジン充填とは?〕
 

プラスチックの“つめもの”はレジン充填、または複合レジン(コンポジットレジン)充填とよばれます。
 前歯は見た目が大切ですから、小さいむし歯から、かなり大きなむし歯に至るまでレジン充填で治療できます。ただし、前歯が半分以上すでに壊れていたり、広範囲に蝕まれている場合、レジン充填だけでは咬む力に耐え切れないため、歯にクラウン(冠)をかぶせる方法などが必要になります。
 奥歯は食べ物をすりつぶすため、大きな力が加わります。しかし、奥歯の見た目が気になる場合、むし歯が小さいうちならばレジン充填でも十分強度がありますし、奥歯の機能も回復できるので、この治療法を選ぶこともできます。

〔レジン充填の寿命は?〕
1). こわれたり、はずれたりしないか?
 プラスチックは歯と強く接着するので簡単にははずれません。ただし、歯の清掃を怠たり、再度むし歯になると接着面がこわれてもう一度充填しなければならなくなります。
2). 変色しないか?
 基本的には毎日のお口の手入れ( 歯みがきなど) をしていればさほど変色しませ ん。しかし、口紅、コーヒー、紅茶、タバコなど歯に付着しやすい汚れを放置しておくと、変色してしまいます。

〔小さなむし歯のレジン充填の治療手順〕

  1. レントゲン写真撮影局所麻酔
  2. むし歯の削除
  3. 歯面の酸処理
  4. 接着材の塗布
  5. レジン充填
  6. 咬み合わせ
  7. "つめもの" の研磨