歯磨き・うがい・ケア
歯磨きの意味について(従来方法は無駄?!)
通常の方法であれば、ほとんど口腔内に菌が活動していない時(食後は細菌学的には、最もきれいな時で、当然食後すぐにはプラークも存在しません。)に、歯を削るようにして磨き、食べかすはほとんど残したまま(食べかすは、歯の隙間や歯茎の溝よりも、圧倒的に舌表面や粘膜に残っています。)、飲食によって低下したpHを回復させようとする唾液をうがいによって全て失い、飲食後の唾液による虫歯修復作用も失い、歯のペリクルまで磨いてとってしまうために、歯の表面はむき出しになってしまい、pHが低下しているのですぐに虫歯になってしまいます。 食後の唾液には、ぬめり成分があって、歯の表面をカバーして酸から歯を守るのです。そしてその下で、小さな虫歯を修復するのですが、現在の歯磨き方法は、この、本来の両方の機能を全く台無しにしてしまいます。
このように細菌学的な知識や、口腔生理の専門的知識があれば、現在のOLたちが昼休みにトイレで並んでゴシゴシ磨いている磨き方は何の意味もないことがわかります。(日本以外では見かけない光景です。)
その結果、舌表面にたっぷり食べ残しや飲みのこしが残ったままになり、唾液も失っているので、pHは急激に下がります。 歯は、むき出しになり(ツルツルする)虫歯になりやすく、食後は歯磨き剤と混じった口臭(ミント臭い酸っぱい生臭い口臭)を引き起こしやすくなったり、口腔内乾燥を誘発したり、歯も削りとるので知覚過敏になったりすると思います。 食後は何もしないということではなく、飲食後の口腔内の衛生管理を行うことは、ほんだ歯科では徹底的に指導が行なわれます。 私の方針は極端な言い方をすると、水以外の物が口に入った後は、どんな時もケアが必要になります。従来の歯医者の指導とは違って、もっと医学的に意味のある口腔内衛生管理を提唱しています。 いったん目が覚めると、口腔内の細菌数は増えたり減ったりすることはなく、ほぼ一定数に保たれています。(唾液による恒常性維持機能が作用する為。又、細菌が増殖する為には唾液分泌が抑制されてから最低でも3時間以上かかる。) しかし、pHが低下するとプラークが形成され始めます。
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