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口臭関連情報

口臭について

嗅覚特性の不思議

嗅覚は確かに人により感受性が違うことがありますが、特殊な感覚です。嗅覚については不明な点が多く、まだ完全には解明されていません。嗅覚疲労・大脳における情報処理機能、生理に及ぼす影響などについては不明な点が多いです。同じ臭いでも、「臭い」と思う人もあれば「良い臭いだ」と思う場合もあります。たとえば、私は、納豆の臭気や、チーズのにおいは「臭い」と思うのですが、人によっては「良い匂い」だと思う人がいます。女性の香水も、私は良い匂いと思うのですが、小さな子供は「臭い」と感じます。

次に、臭気は主観(その人の思い)に大きく作用されてしまいます。
ある臭気について非常に気になっている人と、気になっていない人では、感じる濃度が違うのです。気にしている場合は、他の人が決して感じない濃度でも感じるようになっていくのです。
専門用語で「嗅覚閾値が低下する」と表現する現象が起こります。

ある臭気について非常に気になっている人と、気になっていない人では、感じる濃度が違うのです。気にしている場合は、他の人が決して感じない濃度でも感じるようになっていくのです。 一般的には「鼻が利く」と表現されます。

たとえば、臭いを専門的に嗅ぎ分けなければいけない仕事人「ソムリエ(ワインの良し悪しを鑑別する鉄人)」は、常に嗅覚や味覚を研ぎ澄ますために、歯磨き剤は一切使わず、タバコも吸わず嗅覚を鍛えます。普通の人では嗅ぎ分けることの不可能な微妙な臭気も判別出るようになります。さらには、強い精神的集中力を必要とします。また、犬は人間の10000倍の嗅覚(10000分の1のガス濃度を感じることができる)を持っているのですが犯罪捜査に使われる警察犬になるためには、非常に高度な訓練を必要とします。通常警察犬として訓練に耐えられる犬は10000頭に1頭くらいです。非常に高度な精神的訓練を行い、強い精神集中力を持った特殊な犬だけが、犯罪捜査に使われます。このように、精神的集中(気にする程度)は嗅覚に非常に影響を与えるのです。

さらに、嗅覚と臭気ガス濃度や、臭気の強度との間には特殊な関係があります。臭気ガスの刺激量と、感覚量(感じる程度の量)との関係はウェーバーヘヒナーの法則という関係があります。

I=K log C  (I:感じる臭いの量 K:定数 C:臭気ガス物質の量) と表され、臭いの強さに対する感じ方は対数的です。その結果、気になる臭いが90%なくなっても、その人は臭いが半分しか取れていないと感じ、99パーセント無くなって他の人は全く感じないにもかかわらず、その人は、まだ3分の1は残っていると思います。

以上のように非常に複雑な要因が嗅覚を支配しています。主観的な要因(その人だけの好みや、思い、不安など)、生理的条件、心理的条件、嗜好、文化、社会的経験値などによって感受性や感じ方は人によってかなり違うということです。 したがって、ほんだ歯科では、生理的な口臭も認めず人間が感じることのできる濃度以下に口臭ガスをコントロールしたり、人為的に作り出すことを治療の最終目標にしています。

この水準の息のレベルを Excellent Breath と定義しているのです。このExcellent Breath は本来の口腔生理機能を取り戻し、かつ精神的にもコントロールを行い、さらには人為的手法によって作り上げていくものなのです。

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