小児と口臭
子供の口臭・および成人の口臭と口呼吸について
「口呼吸」について-生物学的考察 哺乳類は人類以外、霊長類を含めて口呼吸をすることは不可能です。人類は口呼吸できる唯一の哺乳類です。人類は、進化の過程で口呼吸ができるようになり、同時に会話ができるようになり、飛躍的な数の言語での意思疎通と情報交換を容易にして、頭脳を飛躍的に進化させ霊長類の中から飛躍的な進化を遂げました。しかし、人類にとっての口呼吸は呼吸方法としての呼吸法ではなく、あくまでも会話という特殊な能力のための呼吸法であって、本来の生命維持のための呼吸法ではないと認識する必要があります。本来の呼吸の目的のために、口呼吸を行った場合は、口は呼吸器としての具備すべき条件をまったく持たないために、様々な健康上の障害が起こってきます。 「口呼吸」の障害について・・・・口臭に関連してまとめてみます。 1.口腔内は、口呼吸により乾燥を引き起こし、安静時唾液による口腔内恒常性維持機能や、口腔内免疫の低下、口腔内自浄性の低下が起こります。 2.呼吸器系への悪影響について これらは、やがて全身的な免疫過敏に関連していることが専門家の間では示唆されており、喘息、アトピー、花粉症、アレルギー性鼻炎などと密接な関係を持っています。 ひとたび、このようなアレルギー性素因が起こってしまうと、治癒は容易ではなく慢性化してしまうので注意が必要です。 当然、のどの奥や舌の奥には慢性的な粘々とした免疫副産物を抱えることなり、これらは口呼吸のたびに作り出される細菌などの死骸や死滅した免疫細胞群から構成されるので、常に腐敗ガスを発生するために、口臭ガスの発生源になっていきます。さらには、口呼吸をおこなうことで会話以外のときも口臭を持つようになります。(通常の口臭は、会話のときだけですが、口呼吸習慣のある場合は会話以外のときにも呼気性の臭気をもつようになります。) 3.睡眠時無呼吸症候群との関連と口臭の関係 子供さんの口臭ならびに無呼吸症候群、アデノイドなどの諸問題の根本的な原因として、口呼吸が介在していると思います。現状では、将来的にも問題を引き起こす可能性があるし、口呼吸する限り、口臭は悪化すると思います。早急に鼻呼吸への転換を専門的に行ったほうが良いと思います。小児歯科・小児科・耳鼻科を受診して相談してください。 |