口腔内温度が上昇すると、口臭を引き起こす事があります。 このような場合は、舌の状態を見てみてください。多くの場合は舌に本来あるはずの健康的な舌苔
(実際には舌乳頭で、病的舌苔ではなく、通常うっすらと白く舌表面に存在しています。舌の先や舌の周囲には存在しません。)がなく、全体的にピンクっぽい感じになっていないでしょうか?
口腔内が熱くなる原因について書いておきます。
該当するものがあれば、その原因を無くするような取り組みをしてください。そうすれば、そのような状態は改善するでしょう。
口腔内が熱くなる現象は、東洋医学的には次のように考えられています。
* 生理的な機能が過剰である場合。
*体の液成分(血液や体液)の不足から相対エネルギーが過剰である場合。
*西洋医学的見地からは炎症や生理活性・代謝の亢進。
具体的にわかりやすく説明すると次のように考えるといいでしょう。
A.口腔内の問題点
1.口腔内の炎症 口の中に歯科的問題を抱えると、ほとんどの場合は細菌感染による炎症(虫歯菌や歯周菌など)なので、生体側の防御反応として発熱を伴います。発熱といっても歯科的な場合は
局所に限定されるので口の中の温度が上昇します。念のために気がついていない虫歯や歯周的問題がないかについて歯医者で検査を受け必要があれば治療してください。
2.口腔内粘膜の乾燥と過敏 アトピーや、アレルギー性鼻炎、花粉症など、アレルギーを引き起こしやすい体質(アレルギー性素因)がある場合、口腔粘膜もまた過敏であることが考えられます。
また、アレルギー性素因が無くても、安静時唾液流が少ない場合(食事以外のときの口の中の唾液が少ない場合)は、口腔内は乾燥を引き起こし粘膜過敏が引き起こされ、口腔粘膜に末梢血管の
拡張がすることによって口腔内温度が上昇します。
おおむね、口腔粘膜は全体的に赤っぽくなっています。 さらに、ブラシや器具で舌苔除去を行う習慣のある人は舌の粘膜に傷がついてしまうので緩やかな炎症を常に抱え、さらに、口腔内温度が上昇するでしょう。 このような場合は、舌苔除去などの物理的刺激や、界面活性剤などの化学製品を含む一般歯磨き剤の使用を停止して、口腔内粘膜への刺激を遮断することと、トレーニングによって
自分の意思で唾液を出すようにして口腔内の乾燥を防ぐ努力が必要です。
とりわけ、舌苔除去習慣がある場合はすぐに止めたほうがいいでしょう。過剰な舌苔は内科的要因が無い場合、機能的な舌の運動と安静時唾液の確保によってきれいに消失します。
3.精神的ストレスによる口腔内緊張による口腔内空間の喪失と口腔内の閉鎖の持続 精神的不安や緊張が持続すると、安静時にあるはずの舌表面と口の天井(天蓋)との間のスペースが無くなり
かつ、安静時では上下の唇の間にはわずかな隙間が存在しますが、唇も密着させて口を完全に閉鎖するために、口腔内の温度が高くなっていきます。
B.全身的問題
1.生理的な場合 女性の場合は生理的周期に伴う基礎体温の変化があり、基礎体温の上昇期は一時的に口腔内の温度が上昇する。 また、運動などによって一時的体温の上昇。
2.病的な場合 内科的・病的疾患による炎症性・熱性の疾患がある場合は、体温上昇に伴い口腔内温度も上昇するので、この場合は原疾患の治療が必要。
以上を参考に該当するものかないかを考えてみてください。
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